小金南中で桜島大根を育てています。メンバーは2年生9人のSAKURAメンバーズ です。
この大根は8月に種を蒔いて1月に収穫し、1月24日~30日の給食週間に鹿児島県メニューとして桜島の農家方が作った桜島大根と一緒に給食に登場します。そして、一番大きな桜島大根を1月に鹿児島県で行われる「世界一桜島大根コンテスト」にも出品します。

一昨年、22kgまで育った桜島大根を送ったのですが、大雪のためコンテストに間に合わず、残念ながら審査対象外となりました。(詳しくは 令和5年度 EDAMAメンバーズ 4月に書いています。)去年は先輩たちの想いも込めて、Cさんの「健」13.64kgを送りました。学校部門では5位という結果でしたが、桜島の地域おこし協力隊の方が選んでくださる特別賞の「地域おこし協力隊賞」をいただくことができました。今年もギネス記録を目指して、新しいSAKURAメンバーズの活動開始です。

 

11月27日(水)

 

今日は、テストもあり、活動停止の期間があったため、久しぶりの集まりでした。

この大根はHさんの物です。こんなに立派に大きくなっているのですが、Hさんは心配していました。

根本の葉っぱの部分が、普通は外に向いて伸びるのですが、どうしてだか、葉っぱが折れ曲がって中に入り込んでいるんです。

そこに気になって来てくれた先輩Nくんが様子を見てくれました。

「あ~・・・ちょっと危ないですね・・」「そうだね・・・」

実は、中に入り込んだ菜っ葉が大根の中に巻き込まれちょっと溶けてドロッとしてきています。

「Hさん・・・もし、だめなら予備の畑の大根を育てる準備をしておかない?」「え・・・」「うまくいくかもしれないから2本育てることにしよう」

「Tくんも2本育てることにしたから」「・・・・」

一生懸命育てていたHさん・・・。心がこの状況についていかないようです・・・。

「どうする?」「・・・・」

しばらく、時間をおこうかな・・・。そう思い離れていましたが・・・

一人座り込んで、じーとしています。

まるで青春映画のワンシーンのように・・バックミュージックが流れているように見えました。

そうしているうちにもう帰る時間になってきました。すぐに暗くなってしまうので急いで写真を撮ることにしました。

「みんな葉っぱの長さを調べよう!」

TくんとTくん二人で計ってくれました。

 

Tさんの大根は、151cm

 

Oさんの大根は136cm

 

Tくんの大根は119cm

 

元気がでないままの・・・Hさんの大根は136cm

 

Mくんの大根は、163cm

 

Tくんの大根は148cm

実は・・・この少し前・・・Tくんが「先生!先生!!」

「なんですか?」「写真撮ってください!」「なにを?」「これです!」と取った虫を顔にのせた写真を撮ってください。と何回も言われました。

なんでそんな写真撮りたいのよ・・・・。

そんな話をしたのですが・・・

結局・・・こんな写真をパチリ。

Tくんはとても嬉しそうでした。

 

Aくんの大根は100cm

 

Kくんの大根は156cm

 

Iくんの大根は156cm

人と同じ、大根も個性を出し始めました。

順調ではない人もいますがそんな人は本当に毎日大根をしっかり見に来ています。

逆に心配なのは、順調な人の大根が育ちすぎて・・・蕾ができないかです。

「みんなに蕾ができるとどう?」と聞いてみると、「綺麗だしいいんじゃないですか?」

「そう?」と聞き返すと、Mくんが「栄養がそっちにいくからだめだと思います」「そうだね」

「蕾ができると何ができるの?」「花です」「花ができると?」「種」

「そうです。種ができると次の世代に力がいくので、大根を大きくしてくれなくなります。」

みんな・・あ・・そっか・・・という顔

「だから、蕾が出来たらすぐ取らないといけないので、順調な人ほどそこに気を付けて観察してくださいね」

「はい」

元気のなかったTくんとHさん。

予備の畑の大根も今年は大きいから2本をしっかり育てましょう!後2か月です。

11月5日(火)

お昼休みにいつものように、OさんとHさんが葉っぱを持って、給食室にやってきました。

「先生!大根の葉っぱが溶けてます」「え・・本当だね・・・誰の大根?」

「ダイヤモンドです!」Oさんの大根の名前です。

「爪楊枝下さい」小さい虫を取るために爪楊枝が欲しいと言われました。

「じゃあ放課後取りに来てね」「わかりました!」

見に行くと、思ったより元気、そして、真ん中からは新しい芽が出ています。

「肥料をかけて、もう少し様子を見る事にしよう」「はい」

納得してくれました。

 

 

 

 

みんな大きくなってきました。

ただ、10月30日に真ん中に穴が空いてしまったAくんの大根だけは、まだ予備の畑のまま。

抜いた畑に薬をまいて1週間経ったので、予備の畑から予備の大根を移すことにしました。

「Aく~ん!大根移そう!」

「え!!やった~!!!」

でも、Aくんは自分が移すには・・自信が無く、だれか信頼できる人にお願いしたい・・・そう言っていました。

「誰に頼むの?」と聞くと即答で「Hさん!」

そう言いました。

「Hさん、お願いできるかな?ほら!Aくんもお願いして!」「お願いします」頭を下げるAくん。

 

信頼されたHさん、緊張しながらゆっくり運びます。

「Aくん!畑に穴掘ってる???」「掘ってます!!!!」Tくんと二人で大きな穴を掘っています。

 

Hさんがそーっと下ろし、無事に、Aくんの大根の移設作業終了です。良かった!

本当にHさんありがとうね。

Aくんの大根がここからどんどん大きくなりますように!