6月24日(木)くもり

 ときわの教室でソーシャル・スキル・トレーニングの指導資料を見かけました。背丈の違う3人が塀越しに野球観戦をしています。足元には3つの踏み台が・・・。その分け方で考えようというものです。

 ① 右の絵は一人が踏み台3つ独り占め…。踏み台に乗った人しか見えません。

 ② 左の絵は三人で踏み台を1つずつ…。踏み台は平等だけど背の低い人は見えません。

 ③ 真ん中の絵は、背の高い人は踏み台なし、中ぐらいの人は1つ、背の低い人は2つ。みんな見られます。

 ①がダメで③がよいことはわかります。でも②がだめな理由は、子どもの社会性の発達段階で必ずしも理解できないところです。遊びのルールや役割分担など「みんな同じならそれでよい」ということです。これは子どもに限らず大人の社会でも結構まかり通る理屈になっているかもしれません。でも、③のように事情を勘案して等しい結果が生まれるように考えて工夫することがよりよい平等なのかもしれません。

 千葉県では「インクルーシブ教育システムの構築」を謳っており、本校でも取り組んでいます。結果の平等のための取り組みはこの絵のように簡単にいくものばかりではありません。だからこそ、良好なコミュニケーションを日常的にとる中で少しでもより良いものにしていこうとする相互理解に基づく取り組みが必要なのだと思います。

 子ども向けの指導から大人社会を考えるよい機会になりました。学校は大人の学びの場でもあります。