さるかに合戦のイラスト「柿を持った猿と蟹」 | かわいいフリー素材集 いらすとや      正岡子規でも勉強進まず? 友に「ノート未だ一枚も…」:朝日新聞デジタル

 

やっと秋らしい穏やかな日となりました。

この週末は久しぶりに土日とも雨が降らなかったとのこと。暑かった9月から急に寒さを感じる毎日でしたが、今日は穏やかな秋らしい一日でした。

今日は、柿の日だそうです。10月26日と柿には何の関係もないのですが、

この日が柿の日となった由来は「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」に関係があるそうです。正岡子規は奈良への旅に出て、有名なこの句を詠んだので、出発した日の10月26日が柿の日となったのだそうです。

 「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」は有名な句ですが、この句から、食べた柿は何柿なのか?法隆寺のどこで聞いた鐘の音なのか?など疑問がわきます。そこでちょっと調べてみると柿は「大和名産の御所柿」のようです。ではどこで聞いたのか?この句の前に「法隆寺の茶店に憩ひて」と前書きがあるそうなので聞いた場所は茶店のようです。

 まだほかにもいろいろと調べてみると面白いことがあります。まず、子規は柿が大好物であったとのこと、法隆寺には鐘が3つあるということ、この句が詠まれたと思われる日は雨天だったこと、もうこの茶店はないということ、法隆寺ではなく、東大寺の鐘の音にも子規は惹かれていたということ、もうそのころ子規の病状が思わしくなかったこと…。またその直前の9月に漱石が似たような俳句をつくっていたことも含め、実際に、法隆寺で詠んだものではないのかもしれないという説もあるようです。しかし、そうであったとしてもこの「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」といく句は今後も親しまれていくのだと思います。

 芭蕉の句で有名な「奥の細道」にある「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」は1689年に山形市にある立石寺で詠まれたもののようですが、この蝉は何ゼミだったのかも気になります。なんとなく、情景を思い浮かべると、夏の暑い中、山寺で鳴いているのはアブラゼミだろうと勝手に想像していたのですが、昔、関係者らが検証した結果、アブラゼミでは芭蕉が東北に行った季節では合わないということで、ニイニイゼミであるということに落ち着いたそうです。

 このようにちょっとしたことから疑問をもつことが大切ですし、それを予想し調べていくと国語だけでなく様々な学習ができるのです。

いずれにしても、この17音で、風景やそのときの空気感を表現できることは素晴らしいことです。言葉を大切に吟味し、端的に表すことができるようになると、言葉からいろいろな情景を思い浮かばせることもできるのです。

いつかは、芭蕉が行った時と同じ季節に、立石寺に行ってセミの声をきいてみたいですし、法隆寺の鐘の音を聞きながら、柿を食べたらおいしいだろうなと思います。こうして、作者と同じ気持ちになって句の味わいを自分で感じてみることをいつの日かやってみたいものです。

そういえは、今年、学校の柿の木にはなぜか実が実らないのです。なぜだろう。