秋の深まりを感じる毎日です。校舎内を見渡しても、読書の秋にちなんでの「4年生読書記録」や1年生の廊下の「あきがきてるよ!」では写真で秋の到来を紹介しています。今日の給食も「菊花みかん」。1年生の教室からは「秋の七草」を声に出していました。学校じゅうに秋がいっぱいです。

 今週末の10月10日はかつて「体育の日」でした。1964年の東京オリンピックの際では開会式となった日です。開会式のテレビ中継の冒頭でNHKのアナウンサーがコールした「世界中の青空を全部東京にもってきたような、素晴らしい秋日和でございます。」は有名になりました。その青空にブルーインパルスが五輪の輪を描いたこともニュースになりました。なかなか練習ではうまく描けなかったようですが、本番当日にはピタッとうまくいったことは、当時の日本人にとってどれだけ嬉しく誇らしく感じたことでしょうか。これをきっかけとしてスポーツの秋も始まったようです。2020年に予定されていたオリンピックは秋ではなく夏の開催で開会式も夜になるようでしたので、また違った演出を予定しているのでしょうが、2021年に延期となっている今回のオリンピックがどうなるのか気になります。

 さて、校庭には甘い香りが漂っています。金木犀の匂いです。先ほどの1年生の「あきがきてるよ!」の掲示にも写真がありました。本校の校庭には大きな金木犀の木があり、この時期にはオレンジ色の花が咲き、いい匂いをさせます。

 生活科ではこの時期に「秋をさがそう!」というような単元があります。季節感を味わうことは四季が豊かな日本においては大切な学びであると思います。特に、こうした匂いを感じたり、触ってみたり、いろいろな音に耳を傾けたり、旬のものを食べたり…と五感をふるに使い、働かせていくことがとても重要なのだと思います。鳥の鳴き声や虫の声の違いを聞き分け、雲の形や高さに気づき、道端に咲いている花の色の美しさに目を奪われるような、普段では気にも留めないようなことを敏感に感じること、それは知識というもので終わらせてしまうにはもったいないものです。日本人として日本に生まれたからこそ味わえるものなのですから。

 これからますます深まる秋。紅葉も楽しみです。お隣の東漸寺さんの紅葉が真っ赤になるまでにはもうしばらく日にちを要しますが、小金の豊かな秋を象徴する大きな楽しみのひとつです。