今晩は中秋の名月。別名、芋名月です。といっても満月は明日ですから、ちょっと欠けた状態が今晩の月です。なぜ、「中秋の名月」なのに「満月」ではないのか?気になる場合、調べてみてもよいです。太陽暦や月齢、月の軌道が楕円であることなど様々なことからそうなるようです。今晩きれいに月が見えるかどうかちょっと微妙です。今晩がダメでも明日の満月が見られればと思います。

 さて、昨日は食欲の秋でしたので、今日は「読書の秋」です。

これまで、保護者全体会などで、読書の大切さについては話をしてきました。最近は子どもたちや大学生の読書離れが話題になります。文字を追う読書よりも漫画の方が読みやすく、さらにアニメなどの動画になればわかりやすいです。じっくりと本を読むよりも、刺激のあるゲームの方がおもしろいので、新聞や本などの活字離れが進むといわれます。

 しかし、このような状態ではいけないと、スマホやタブレットでも読書できるようにしたり、横書きや「 」の会話で内容が成立するようにしたりするものも出てきています。出版業界もあの手この手で活字離れを解消しようと努力しています。

 学校の図書室でも子どもたちが読書をしようとするために、司書の先生がいろいろと工夫してくださっていますが、お話を伺うと、いろいろなことがわかりました。まず驚いたのは表紙などの人物の絵です。「日本歴史の学習漫画」や「偉人の伝記」の人はアニメっぽくてカッコよく、美しいのです。その方が子どもたちも興味をもって手に取るのだそうです。実際の肖像画とはずいぶんかけ離れていても、その方が読む気になります。実際に写真などが残っていない昔の人物はよいですが、教科書などで実際の写真が残っている人をみてしまうと、あまりの違いにびっくりしないのでしょうか。

 それと本校の図書室はいろいろと工夫がされているのだそうです。例えば、本棚に本がびっしりと入っていると、子どもたちは本を取り出さないそうです。ですから表紙が見えるように置いたり、わざと隙間をつくって取り出しやすくしたりもしているのだそうです。

 もっともっと図書室の整備を考えて、子どもたちが読書に親しめる環境をつくっていきたいと思います。

 読書により学校に像がある二宮金次郎や学校の近くまできたことのある勝海舟や次回の紙幣の肖像となる渋沢栄一など今はもういない人々がどんな人だったのか、どんな生きざまだったかを学ぶこともできますし、そこから江戸時代や日本の近代、明治時代以降に興味をもつことにもつなげてほしいと思います。

 何度も何度も読み返すことができる良い本を見つけることは、よい友達をみつけたのと同じくらい価値があるといわれます。