先週は土曜日まで授業がありましたので、日曜日一日だけ休んでの1週間の始まりです。先週の土曜日は、午前中授業で給食なし下校の昔で言う「半ドン」でしたから、土曜日の朝の子どもたちは暑さの中でもまあまあ元気に挨拶をしてくれました。今朝の様子はどうだったかというと…表情はいまひとつ。挨拶もあんまり元気がなかったのが残念です。一日では疲れはとれないですね。

 毎朝、挨拶をするのは日課です。学校前の横断歩道で黄色い「横断中」という旗を振りかざしながら子どもたちだけでなく、道行く地域の方々にも挨拶をさせていただいています。きっと、迷惑な方もいらっしゃると思いますが、毎日行っていると、挨拶を返して下さる方が増えていきます。

 子どもたちの中には、元気な挨拶は返ってこない子もいます。毎朝、気持ちよく家を出るわけではなく、不安があったり、宿題が終わっていなかったり、おうちの人に登校間際に怒られたり、学校でも先生に怒られることがわかっていたりするのに、気持ちの良い挨拶を返せるわけはありません。ですからこちらからは挨拶をしますが、返事の期待はしません。でもひょっとしたら、こちらの挨拶でモヤモヤが吹っ切れて、新たな気持ちで登校できるようになるかもしれないという思いはもって挨拶はしています。

 「挨拶」はとても簡単なことで、やった方がよいのはもちろんのことなのですが、実は「挨拶」は難しいと思うのです。自分が小学生だったころは挨拶が上手にできる子どもではなかったと思います。挨拶しても、相手に無視されたらイヤだから自分から挨拶することなんかできなかったんだと思います。

 だから、今は自分から挨拶していますが、きちんと挨拶できる子どもたちはすごいなと思います。ですから挨拶してくれた子どもに絶対にイヤな思いをさせないため、必ず挨拶を返しているつもりです。(挨拶を返されなかったということがあるとしたら、きっと気づかなかったのです。ごめんなさい)

挨拶のもう一つの難しさは、相手にとって気持ちの良い挨拶ができるか、ということです。相手との間(タイミング)や体の向き、目線、お辞儀の角度など、気にするポイントはたくさんありますが、それを気にしているとできなくなってしまいます。子どもたちとの挨拶でもタイミングを失うと、挨拶ができなくなってしまいます。

 学校の生活目標には必ずと言っていいほど『挨拶をしよう!』というものがありますが、挨拶の指導は本来、家庭でするものだと思っています。もちろん学校でも指導はします。しかし、こうした基本的な生活習慣は学校に入学以前に各家庭で行っていただけるとよいと思います。 

 作法としてだけではなく、人と人とのコミュニケーションを豊かなものにするものとして、これからも挨拶を大事にしていきたいと思います。